なぜ予防治療が大事だと考えるのか
予防治療とは、虫歯や歯周病を治すのではなく、そもそもそれらの疾患が起こることを未然に防いで、歯や口を健康に保つための治療を指します。虫歯や歯周病は生活習慣病のひとつにも数えられ、歯磨きだけでなく噛み合わせ、食生活、生活習慣、ストレス、免疫力などの多くの要因が絡み合って引き起こされています。健康な日常生活を送るためには「食べること」「体を動かすこと」「睡眠を取ること」が基本であり、それに加えてストレスの多い現代においては「忘れること」も必要不可欠です。当院では、この4つの点をしっかりと押さえて生活習慣を整えていくことを取り入れながら、生活リズムなどを総合的に考慮して、大きな視点で見た予防治療をご提案させていただいております。
かかりつけの歯科医院のメリット
どなたにもいつも通っている内科や耳鼻科などのかかりつけ医があるように、歯科にもかかりつけ医を持つという考え方があります。かかりつけ歯科医の強みはレントゲン写真や治療経過などの過去のデータが蓄積されていることです。同年齢層の他の方と比較することは、平均を見るという面ではある程度役立ちますが、一人ひとりで生活や環境が異なるため、あくまでも参考程度にしかなりません。かかりつけ医であれば患者様のお口の中のことを誰よりも理解しており、最良の治療計画を立てる上で圧倒的に有利になります。何でも相談できるかかりつけの歯科医を持つことは、お口の健康を長期的に維持していくための早道といえます。
歯を失ってしまった場合の治療法のリスク
虫歯や歯周病によって歯が失われた際になくなった歯を補うための選択肢としては「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」が挙げられます。ブリッジは両隣の歯を削って橋を渡すように人工の歯を入れて噛めるようにする方法です。当院では接着性ブリッジという特別なブリッジを用いることで削る量を最小限に抑える工夫をしていますが、それでも健康な歯を多少なりとも削らなくてはならないということは大きなマイナス面になります。入れ歯はお口の中の異物感が大きく、どうしても噛みにくさを感じることが避けられません。人工の歯根を骨に埋め込んで上に被せ物をするインプラントは、成功すればこれ以上の方法はないという優れた治療法ですが、外科手術が必要であることと費用が高額になることがデメリットになります。いずれの治療法も何らかのリスクを伴うため、メリットと合わせてすべて説明し、患者様ご自身に選択していただいていますが、まずは予防治療を徹底してそのような選択をするような事態を招かないことこそが大切といえます。
タナカ歯科で行う予防処置のポイント
当院で行う予防治療では生活環境の改善に重点を置いた治療を行っています。虫歯や歯周病の直接の原因となる歯垢や歯石を除去したり、歯周病に対して炎症を抑える薬を使って腫れを抑えたり、フッ素の塗布で歯質の強化を行ったりということは、もちそんそれぞれに大切な処置ではありますが、それまでの生活習慣を変えない限りは、再び虫歯・歯周病を誘発してしまう可能性があります。当院では根本から虫歯や歯周病になりにくい環境作りをすることが不可欠と考え、患者様一人ひとりに普段の生活について詳しいお話を伺い、必要なアドバイスを行っています。また、歯科医院で完璧にクリーニングをしたとしても、その効果は永遠には続かないことから、ご自宅での効果的な歯磨き方法を丁寧にお教えして、セルフケアの質を高め、予防治療へのモチベーションを維持できるように適切なお声がけをすることも心がけています。なお、煙草は歯周病を発症するリスクを高め、その他にも多くの面で健康を損なう危険性があることが研究で判明しています。喫煙されている方には全身の健康のためにも禁煙をおすすめしております。