最近、患者さんと幸せについて話をする機会が増えました。そこで、患者さんにどのような時に幸せを感じるかを聞いてみると、「おいしいものを食べている時」「大切な人たちとコミュニケーションをとっている時」といった内容が多くありました。
これらは咀嚼や会話など、歯や口が大きく関係しています。と言うことは、健康な歯と口を維持していけば、これからも幸せな瞬間を増やしていくことができるのではないでしょうか。そのためにも、日々の口内ケアや予防歯科を大切にして欲しいと思います。
80歳で20本の歯を残すことを目指す「8020運動」は、残存歯数が20本を下回ると咀嚼能力が低下するという疫学調査に基づいています。そして、良好な咀嚼能力はQOL(クオリティ オブ ライフ)の高さに影響するという報告もあります。
つまり、私が以前からお伝えしている「食べて、動いて、寝て、忘れる」ことは健康を維持するためだけでなく、幸せにもつながるということが言えます。
食欲の秋、レジャーの秋です。行事や旅行などで、家族や友人とおいしいものを食べる機会も増えてくるでしょう。幸せの瞬間のために、日頃の歯と口のケアを心がけて、楽しい思い出をつくっていきませんか。