医療コラム

2018.04.24更新

5月、6月は体の不調を訴える方やストレスをかかえる方が増加します。先日、ある症状を抱えた二人の患者さまが来院され、口腔内の物理的な診断に加えて、症状の背景にある精神的なものも含めたカウンセリングが必要なのだと感じたことがありました。

一人は手足がしびれて歩きにくさを感じていた方です。大学病院での検査ではさして問題はないとのことでしたが、当院の検診の際にお話を聞かせていただき、病状が悪化したタイミングと差し歯が抜けた時期が近いことに着目してみました。そこで、歯の左右が安定するように全体の噛み合わせを調整して、ゆっくり歩くようにお願いしたら、歩くことへの不自由が軽減しました。体のバランスの不調、頸椎・脊椎・腰椎のずれ、そこに顎のずれがプラスした時に全身の不調が出たのだと推測できます。

また、もう一つの症状はストレスからくる口腔内不調です。ストレスの原因をお聞きし、口腔内の状態を精査し、3つほどアドバイス[1.水分をとる 2.歯間ブラシをする 3.睡眠を多くとる]をしました。1ヶ月後に再診したところ、口腔内の不調が改善されていました。しっかりケアをされていたことで改善したのはもちろんですが、患者さまがストレスの原因を話して気持ちがすっきりできたことが一番の薬だったのかもしれません。

一見、口や歯に関係のない症状でも、しっかりカウンセリングをして、原因を予測すること、つまりは患者さまの未来の健康を予想することが本来の健康診断ではないかと考えています。全身の健康が分かる口の健康診断で、元気な体を保っていきましょう。

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コラム

投稿者: タナカ歯科

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