僕が18歳だった今から35年前(1972)、少なくとも今より世の中は平和とは言えず、ある種の緊迫感が漂っていたように思います。その頃人生と青春について書いたショートエッセイのタイトルが「生きることへの哲学的つぶやき」です。当時と今、世の中の違いは歴然とあるけれど、青春の迷いとか、夢とか、恋とか、友とかの問題定義は変わらないように思います。生きるということを哲学として分析しようとした自分。今、人生も後半になり何が変わった?と自己分析をしてもあまり答は出ていないように思います。僕の生まれた1954年に録音されたチェットベーカーの「シングズ」を聞きながらふと振り返り、生きてきた軌跡があればそれだけでいいのかなと思います。