1歳半検診でお子さんの口の中を見て発見してことがあります。
まだ離乳食の途中であるはずの赤ちゃんに歯肉炎の子が多かったことです。
昔からこんなに多くある疾患ではないはず。
なぜだろうと考えた時、ふと、ある仮説にたどり着きました。
乳児たちの両親の多くは20代から30代。
すでに子供の頃から、柔らかい食べ物で育ってきた世代であることです。
ひょっとして、これまでの生活の中で親がしてきた習慣や選択がDNAを通じて子孫に反映しているのではないか。
世代交代するごとに、虫歯や歯並び、歯周病など、
口の中の環境は受け継がれているのではないか、と考えたのです。
食事の欧米化が進んできたことで、スタイルが良くなり、頭が小さく生まれてくる、見た目の良さはあります。
しかし、あごが小さくなって歯並びは悪く、歯周病が増えていくことに心配がされています。
実際、子どもに限らず今は虫歯によるトラブルは減ったものの、歯肉炎や歯周病に悩まされる人が多くなっています。
子どもの口の健康を守るのは親の役目。小さな頃から硬いものを食べさせて、歯茎にもブラシを当てる。
さらなるDNAが受け継がれて行くことを考え、口の中を過保護にしないよう、鍛えていくことでトラブルを防いでいきましょう。